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よくある目の病気「コンタクト眼障害」

コンタクトレンズ眼障害

日本でのコンタクトレンズの装用人口は約1500万人といわれ、国民の約1割がコンタクトレンズを装用していると推測されます。最近では、インターネットでもお手軽に購入できるようになりましたが、使用方法やケア方法を誤ってしまうと、失明につながる合併症を起こしてしまうこともあります。
いくつかの合併症やその治療法、予防法について見ていきましょう。

 

角膜上皮の傷

症状と治療

角膜は5層構造になっており、一番外側の層を角膜上皮といいます。コンタクトレンズが破れていたり、
眼とコンタクトレンズの間に異物が入ったりすると、角膜が擦れて角膜上皮に傷がつきます。また、
ドライアイで角膜に点状の傷がついている場合もあります。角膜上皮までの浅い傷であれば、異物感や痛みを感じたときにすぐコンタクトレンズ外し、しばらくすると自然に治ることも多いですが、症状だけでは、後に述べる角膜潰瘍との区別がつきませんので、おかしいと思ったら、早めに眼科を受診されるとよいでしょう。
治療は角膜の治癒を促すヒアルロン酸が入った目薬や、原因によっては感染症を防ぐために抗菌薬の目薬を使用します。また、原因がドライアイであれば、人工涙液やドライアイの目薬を使用します。

 

予防法

コンタクトレンズを装用される前に、欠けている部分や破れ、異物の付着がないか確認しましょう。装用後に異物の侵入を防ぐことは難しいですが、埃っぽい環境では眼鏡を使用しましょう。異物感を感じた場合は、すぐにコンタクトレンズを外すことが重要です。異物が入ったままですと、瞬きや眼の動きで傷がどんどん増えます。

 

 

角膜潰瘍

症状と治療

コンタクトレンズ障害で最も重篤な合併症であると言えます。
コンタクトレンズ装用により、角膜に傷がつき、細菌、真菌(カビ)、アメーバなどの微生物が侵入します。角膜は白く濁り、激しい痛みを感じます。細菌の種類によってはとても進行が早く、放置すると角膜に穴が開くこともあります。すぐに抗菌薬や抗真菌薬などの点眼、軟膏を使用し、重篤な場合は入院し点滴をすることもあります。角膜潰瘍の怖いところは角膜に濁りが残るという点です。角膜の中心に濁りが残ると、眼鏡やコンタクトレンズでも視力低下したままになります。視力低下がひどい場合は角膜移植が必要になることもあります。

 

予防法

1dayや2weekコンタクトレンズの使用期限を守り、清潔に使用して頂くことが大切です。
コンタクトレンズ使用後はしっかりこすり洗いとすすぎをし、清潔なレンズケースで保存しましょう。
角膜潰瘍を発症した患者さんでは、レンズケースの汚染が見られたという報告があります。コンタクトレンズを取り出した後は、レンズケースも洗って、しっかり乾燥させましょう。レンズケースは1か月毎に交換することが推奨されます。
また、コンタクトレンズをしたときの眼の痛みや異物感を感じたら無理にコンタクトレンズを使用せず、すぐに眼科を受診して下さい。早めに治療を開始すれば、少しの角膜混濁は残りますが、多くの場合1~2週間で治癒しています。

 


ドライアイ

症状と治療

ソフトレンズは吸水性が良く、涙液を吸収して蒸発させてしまい、ドライアイの原因となります。また、ハードレンズ装用時はレンズの左右の部分で、涙液がレンズと角膜の間に入り、非常に乾燥しやすくなります。
どちらも裸眼に比較して眼が乾燥しやすい状態になり、眼の乾燥感や異物感、痛み、コンタクトレンズが張り付く感覚を認めます。症状が軽い場合はコンタクトレンズの上から点眼できる目薬を使用し、様子を見ますが、
角膜に傷が多くできると、コンタクト中止の必要が出てきます。

 

予防法

コンタクトレンズの装用時間を短くして頂くことが一番で、それだけでもドライアイが軽減されることがあります。また、潤いを保つ素材のレンズを選択して頂くと良いです。また、作業に集中している際は瞬きを意識的にされるとよいでしょう。エアコンの風が直接当たらないようにする、加湿器を使用するなど、環境面の改善も有効です。

 

 

角膜内皮細胞の減少

症状と治療

角膜は空気や涙液を介して酸素を取り入れて呼吸しています。コンタクトレンズ、特に直径が大きいソフトコンタクトレンズを装用することにより、角膜が空気に触れず、涙の交換が少なくなるため、角膜に酸素が届きにくくなります。角膜の内皮細胞という一番内側の細胞は年齢とともに少しずつ減少していきますが、角膜が酸素不足になると、減少スピードが早くなります。一度死んでしまった角膜は、再生することはなく、1m㎡に500個以下になると、角膜が白く濁ってしまう水疱性角膜症になる危険が高くなります。水疱性角膜症になると視力低下や痛みを自覚しますが、それまでは、角膜内皮細胞が減少しても全く症状がありません。水疱性角膜症が進行すると失明してしまいますので、角膜移植が必要になります。


実際の角膜内皮細胞の写真。右眼の角膜内皮細胞数は1733/mm2で左より少ない状態です。
一つひとつの細胞も左に比較して大きくなっています。

 

予防法

まずは、装用時間を守って頂くことが大切です。装用時間の目安はハードコンタクトレンズで1日14時間、ソフトコンタクトレンズで1日12時間までが良いでしょう。また、帰宅後はすぐにコンタクトレンズを外しましょう。お仕事や学校などで装用時間がどうしても長くなる方は、酸素透過性のよいシリコンハイドロゲルのソフトコンタクトレンズかハードコンタクトレンズが適しています。
また、眼を閉じているときには、開いているときに比べ酸素供給量が3分の1に減少すると言われており、短時間の仮眠でもコンタクトレンズは外されるのがよいでしょう。

 

 

アレルギー性結膜炎/巨大乳頭結膜炎

症状と治療

コンタクトレンズを装用することにより、コンタクトレンズに付着した汚れに対してアレルギーが出たり、
元々あるアレルギー性結膜炎が悪化したり、コンタクトレンズや保存液に対してアレルギーが出たりします。
症状は眼のかゆみやゴロゴロ感、目やに、ひどくなるとコンタクトレンズが上にずれます。アレルギー性結膜炎の中でも、瞼の裏にが大きな凸凹ができる巨大乳頭結膜炎は症状が強く出ます。
治療は、コンタクトレンズを中止し、アレルギー点眼薬やステロイド点眼薬で治療します。巨大乳頭結膜炎になってしまうと、2週間~数か月の間コンタクトレンズを中止しなければならなくなります。


症例写真
かゆみの症状とコンタクトが上にずれる症状があり受診、
上瞼の裏側が充血し、巨大乳頭ができています。
コンタクトレンズを中止し、点眼治療が必要となります。

 

予防法

コンタクトレンズをしっかりこすり洗いして汚れを落とし、よくすすいで、清潔に保ちましょう。
さらに、アレルギー性結膜炎を起こしやすい方は1日使い捨てレンズを使用されると、症状が出にくいです。
症状が軽い場合はコンタクトレンズの上から点眼できる目薬を併用し、少しでも症状が悪化したらコンタクトレンズを外しましょう。花粉症の方はその時期だけでも眼鏡に変えて頂くとよいです。酸素透過性の良いシリコンハイドロゲル素材のレンズが合わず、かゆみが出る方は他の素材のレンズを試されるとよいでしょう。

 

 

カラーコンタクトレンズによる眼障害

カラーコンタクトレンズについて

カラーコンタクトレンズは透明のレンズに比べ品質が悪いものが多く、眼障害が起こりやすいと言えます。
日本コンタクトレンズ学会、日本眼科医会、国民生活センターによる共同研究で、カラーコンタクトレンズの品質について調べたところ、承認を受けた17製品のうち、着色部分がレンズの最表面に確認されたものが11製品にあり、着色部分が角膜側にあるものが多かった、という結果が出ています。コンタクトレンズの着色料に毒性があったり、着色部分が露出していることによりレンズ表面に凹凸ができ、角膜と擦れたりすることで、傷ができることがあります。
また、カラーコンタクトレンズは、従来の酸素透過性の低い素材が使用されていること、眼を大きく見せるため、レンズの直径が大きく、角膜への酸素供給が不足しやすいです。

 

症状と治療

角膜表面の傷、角膜の炎症、角膜潰瘍により痛みや視力低下を自覚します。まずは、すぐにコンタクトレンズを外し、角膜の状態により角膜の治癒を助けるヒアルロン酸点眼や、抗菌薬や、炎症を抑える点眼を使用します。

 

予防法

カラーコンタクトレンズは使用しないことが一番ですが、どうしても使用される場合は、毎日ではなく、特別な時に限定して使用されるとよいでしょう。国内未承認の韓国製や中国製のレンズもインターネットや薬局で気軽に購入できてしまいますが、こういったレンズを使用してのトラブルが非常に多く見られます
レンズを選ばれる際には、見た目だけでなく、品質のしっかりした製品を選びましょう。

 

 

眼瞼下垂

症状と治療

ハードコンタクトレンズを長期間使用すると瞼が下がる、眼瞼下垂を引き起こしやすくなります。
コンタクトレンズで常に瞼の裏側が擦られることにより、瞼を引き上げる筋肉である眼瞼挙筋の働きが
弱まり、瞼が上がりにくくなります。眼瞼下垂は見た目の問題だけでなく、おでこの筋肉で目を開けようと努力することにより、肩こりや頭痛の原因にもなります。一度眼瞼下垂になってしまうと、コンタクトレンズをやめても自然に治ることはありませんので、程度が強ければ手術で瞼を上げることになります。

 

予防法

ソフトコンタクトレンズを選択する、装用時間を短くする、ハードコンタクトレンズを外す際に、スポイトを使用し、なるべく瞼を引っ張らないようにすることが予防法として挙げられます。

 

 

まとめ

使い捨てソフトコンタクトレンズが主流になり、ハードコンタクトレンズと比較して、随分と装用感が良くなり、
レンズケアも簡単になりました。ついつい長時間装用してしまったり、使用期限を過ぎても使用してしまったりする例も見られ、眼にとってはとても負担になっています。また、眼鏡をお持ちでない方や度が合っていない方は、眼にトラブルがあっても、無理をしてコンタクトを使用してしまう傾向が見られます。コンタクトレンズを使用していても、眼鏡の度数を合わせておき、帰宅されたらすぐ眼鏡に変えて頂くことが非常に大切です。

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